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ヘルペス治療薬の代表ゾビラックスを使えば急性型ヘルペスも治せます

2019年12月27日
落ち込んでいる男性

ヘルペスは他の連鎖球菌や肺炎球菌のように細菌感染症ではなく、ウイルスを原因とする感染症になります。細菌感染症では細菌の成長や繁殖過程の特性をふまえ、細菌のたんぱく質合成を阻害したり、細胞壁生成の為に必要な酵素の活性を阻害するなどして、成長や増殖の抑制を阻害して抗菌的に作用するのが特徴です。なかには細菌内部に取り込まれると選択的に細胞毒性を発揮して、殺菌的に作用する抗生物質なども存在しています。

しかしながらこのようなアプローチでは、ウイルスの増殖を抑制するのは困難です。ウイルスは独立して増殖するわけではなく、宿主の細胞と栄養分に依存してDNAを転写・複製してはじめて増殖することが可能になるからです。ウイルスは細菌に比較すると非常に微細なサイズなので、その生態の解明には遺伝子解析や顕微鏡などの検査手法の技術革新を必要としました。ウイルス研究の進展と蓄積のおかげでようやく抗ウイルス薬の開発が実現することになりました。それが人類初の抗ウイルス薬とも称されるゾビラックスになります。ゾビラックスは第一世代の抗ウイルス薬との位置づけで、有効成分にアシクロビルを配合しているのが特徴です。ゾビラックスの有効成分であるアシクロビルには、ウイルスが増殖過程で必要不可欠なDNAの転写と宿主の細胞への複製を阻害する作用を獲得しています。DNAを複製・転写できなくなったウイルスは増殖が出来なくなるため、増殖が抑制されることになります。その点に着目すると症状を緩和する対症療法ではなく、根治的なヘルペス治療薬を始めて獲得することにつながったと評価してよさそうです。

ゾビラックスは単純ヘルペスウイルス治療薬としての効能をもっており、口唇ヘルペス・性器ヘルペスの如何ととわず効果を発揮するのです。口唇ヘルペスと性器ヘルペスのヘルペス治療薬として優れているのは、スピーディーな症状緩和までの期間をみても明らかで、最短1週間で、水膨れや痛みなどの自覚症状の改善や消失を期待できます。改善までに最短1週間という効能が強力なことから急性ヘルペスの症状改善にも効果を期待できます。

ゾビラックスは内服薬での治療が原則ですが、形態のバリエーションが豊富な点も特徴の一つです。軟膏やクリームタイプの外用薬のほか、点眼薬なども用意されているので角膜に病変が生じる角膜ヘルペスに対しても効率的な治療を可能にします。さらに初回感染時には高熱や全身倦怠感を伴う重症の性器ヘルペスや脳に病変が波及したヘルペス脳炎などに対しては、ゾビラックスの静脈注射など深刻な様態にも効能を有しているわけです。

ゾビラックスは効能が強いのは確かですが、副作用があるのも事実です。有効成分アシクロ日ルは、肝臓で代謝されるので、副作用として肝機能障害のリスクがあります。また腎機能が低下すると、血液中の有効成分濃度が急上昇する可能性があるので、腎機能が低下する高齢者も注意が必要です。