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なぜ口唇ヘルペスはできてしまうの?再発の理由は?

2019年12月22日
葉の上にあるカプセル

口唇ヘルペスは単純ヘルペスウィルスに感染し、増殖することで水膨れが口唇やその周辺に発生する棒きです。このウイルスに感染しないかぎり発症することはないので、原因となる感染経路が問題になります。単純ヘルペスウィルス(HUV)には1型と2型の二種類があり、それぞれの感染部位や感染経路には特性が見られます。口唇ヘルペスの原因となるのはHUV1型です。HUV1型の感染経路は主に年少時期にキャリアーである親から、唾液の接触などを通じて感染し体内に移行するのが大半です。HUV2型は患部が性器で、感染原因も思春期以降の性行為などで性病の性格を濃厚に持つのとは対照的といえます。現に小児においてHUV2型の感染はほとんど見られません。

単純ヘルペスウィルス1型に感染しても、初発症状はあまり強く出ない傾向があり、初回感染時は無自覚のまま経過し、数十年の時間経過後に再発して感染の事実が発覚することもめずらしくありません。水膨れやかゆみ・ピリピリした症状が出現しても、比較的軽微な症状で済むことが多いようです。

HUV1型はありふれたウイルスの種類で、5人に1人くらいの割合で感染していると推測されているほどです。それでは数十年にわたり感染に自覚しないまま、ある日突然口唇のまわりに、痛みを伴う水泡が発症するような経過がみられるのか。口唇ヘルペスが再発するメカニズムを検討して参りましょう。
単純ヘルペスウィルス1型は感染後は、無症状の場合でも三叉神経節に住みつくことになります。顔面には神経網が張り巡らされていますが、顔面中心には三叉神経が分布しています。三叉神経は目の周りや口腔やその周辺などを司る神経です。それらの神経組織が集まった部分が、三叉神経節です。

普段は三叉神経節に住みつくヘルペスウイルスですが、免疫力が正常に機能している条件化では、下活動することはありません。しかし肉体疲労の蓄積や慢性疾患などで抵抗力の低下が生じるコンディションでは、単純ヘルペスウィルスは活性化し増殖を開始することになります。抵抗力の低下で免疫機能で制御できなくなったヘルペスウイルスは、三叉神経節を介して口唇周辺に水膨れなどを発生させることに。抗ウィルス剤の内服薬や軟膏などの治療を行えば、患部のヘルペスウイルスの増殖を抑制し病原性を喪失させるレベルまで減少さることが可能です。抗ウィルス剤による治療で一時的に、水膨れなどの外観の変化やかゆみや痛みなどの自覚症状を治癒させることは可能です。

しかしながら抗ウィルス剤を投与しても、体内から単純ヘルペスウィルス1型を根絶させることは困難です。そのため口唇ヘルペスの症状がいったん消失しても、三叉神経節に単純ヘルペスウィルス1型は休眠状態のまま生息を継続し続けます。そのため何らかの原因で、抵抗力の低下が発生すると再発が見られるようになるわけです。症状はコントロールできても、根絶できないのが口唇ヘルペスの再発の理由と言えます。